【ネタバレしちゃうぞ】アルプススタンドのはしの方は伏線を張りまくって学生時代カースト下位だった僕には面白かったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は、アルプススタンドのはしの方という映画です。
監督はなんとピンク映画で有名な城定秀夫。
代表作は性の劇薬という映画です。
詳しくは下記にHPを参考にしてね。
映画『性の劇薬』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし) | MIHOシネマ
なんか最近、SNSでこの映画が話題になっていたので早速観てまいりました。
- アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
- この映画がおすすめ出来る人は
- 教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
- 地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
- 最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
サクッとあらすじを紹介。
夏の甲子園の一回戦・・・演劇部員の安田あすはと田宮ひかるは、賑わう応援団を横目にアルプススタンドのはしの方に席を取る。少しすると二人の近くに元野球部員の藤野富士雄が座った。そして少し離れた所には、成績優秀だが人付き合いが苦手な宮下恵が立って観戦していた。彼らは強豪チーム相手に苦戦する母校の姿にどこかで「格上だから、しょうがない」と思っていたが、試合が進むにつれて少しずつ本音を吐露し始める。試合が終わった後、果たして四人は何を思うのか?
引用
ということで高校生活で何か上手くいっていない4人の高校生に焦点を絞って彼らの心境の変化を描いた作品です。
メインの登場人物は主に4人の生徒と1人の先生です。
まずは演劇部の部長安田役を演じているのは小野莉奈です。
本作の舞台版でも同役を演じている彼女。
今後の期待が楽しみですな。
そして同じく演劇部田宮役を演じているのは西本まりん。
もちろん彼女も舞台版で同じ役を演じています。
こちらもなかなか将来性のある俳優さんです。
(というか知っている人が今作でも一人もいなかった汗)
主人公4人のうちの三人目。
もと野球部でみんなに野球のルールを解説する藤野を演じているのは平井亜門。
いや~、最近の若い子はマジでわからない。
個人的には好きな顔です(なんの話?)。
主人公4人目はがり勉で友達のいない宮下役の中村守里。
アイドルのようです(すいません、全く存じあげずに汗)。
そして、熱血教師の厚木先生を演じるのは目次立樹さん。
演劇で活躍されている方です。
厚木先生ほど物語の序盤で暑苦しい役で出てきたにも関わらず最終的には印象ががらりと変わった役はなかなかみてないと思います。
ということでほとんど知らない俳優さんたちでした(笑)。
それでは物語をいかに面白く見せるかということにこだわった作りだった本編を書いていきたいと思います。
この映画がおすすめ出来る人は
この映画をおすすめ出来る人は下記になります。
・なんかみんなで何か一つのことに夢中になって
一体感を感じるのが好きな人
・学校時代にスクールカーストの下位にいた人
・伏線をキレイに回収している映画を見たい人
逆にこんな人にはおすすめしません。
・スクールカースト上位の人
・予算をつぎ込んでいない映画が嫌いな人
・野球が嫌いな人
こんなところですかね。
では実際に中身について書いていきます。
教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
この映画は学生時代に教室のはしの方にいた人ほど共感できる映画になっています。
ていうか僕がそうでした。
物語の舞台は甲子園球場(実際の甲子園では撮影してないけどwww)。
夏の甲子園に出場を果たした埼玉の公立高校に通う生徒たちが、野球部の応援をアルプススタンドのはしの方からかったるそうに野球部を応援しているところから物語が始まります。
もともと野球に興味のない生徒たち。
そんな彼らから出てくるのは愚痴ばかり。
暑い。
帰りたい。
なんで野球部だけ全員で応援しなきゃいけないの?
なめてんの?
ていうか、野球部ってだけでなんであんなに偉そうなの?
ていうかあの先生まじでうざいんだけど。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
めちゃくちゃ分かるわ!!!
僕が通っていた学校は別に甲子園に出場しなくても県大会の試合ですら全校生徒全員で参加させられたのを今でも覚えています。
そん時は、正直授業さぼれてラッキーという気持ちとくそ暑いのになんで野球部だけ応援しなければあかんの?
とか思ってたなあ、とこの映画を観て思い出させられました。
ただし映画みたいに別にスタンドの端っこに座っていたわけではないですが笑。
こんな感じでこの映画は当時決してクラスの中心でわいわいやっていなかった人にとっては、
それ分かる、分かる!!
という場面の連続なんですよね。
凄く共感できるんですよ。
そんな昔の自分を懐かしむ機会をこの映画は与えてくれます。
地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
この映画の特徴としてカメラはすべてスタンド側に向けられています。
だから一回も選手がプレーしているところが出できません。
なので観ている方は音と吹奏楽の音楽とスタンドで応援している安田たちの台詞でしか試合展開を予想するしかないんですよ。
これがまた、観ている方の妄想を掻き立てるんですよね。
そして実際にプレーしている人たちに関しても、スタンド側で応援している安田たちの台詞からしか情報を得ることが出来ません。
そして野球を見ながらみんな話しているので、話題の中心が野球部のエースでプロのスカウトに目をつけられている園田だったりずっと補欠だったけど常に練習を頑張っている矢野とかになってしまいます。
とにかく会話の話題の8割は野球についてです。
しかし彼らは試合に出ていたりベンチに座っていたりするので実際に画面上には一切出てきません。
まさに桐島、部活やめるってよで桐島についてみんなが話題にしているのに当の桐島が全く出てこない構図にすごく似ているんですよね。
しかもその画面に出てこない彼らについて言及している台詞が伏線になっており後々回収されていきます。
あれ?あのセリフも伏線だったの?
って感じです。
そしてその言葉の点と点がどんどんつながっていき線になっていきます。
そしてグラウンドで戦っている野球部を含めて登場人物たちの人間関係が分かったときに何か靄から脱出したような達成感を味わうことが出来ます。
映画終盤のミスリードもよかったです。
プロローグで甲子園で負けてしまったけど、なんか一体感が得られてそれぞれの悩みを解決?というか吹っ切れた主人公4人が卒業して久しぶりにプロになった同級生の試合を見に来るシーンがあります。
そこで僕は最初、園田がそのままプロになったのでその試合を見に来たのかと思ったのですが・・・・。
ここでも選手の映像は一切映らないので、観客は台詞から予想するしかありません。
そういうスタンド側しか移さないという前提条件をこれでもかと使っている作品でした。
最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
僕がこの映画に共感した場面がもう一つあります。
最後に試合に熱中してみんなで応援するシーンです。
これは、9回の裏にツーアウト満塁で今までベンチだった矢野が代打か何かでバッターとして登場した場面になります(ここはあんまり覚えてないです、すいません)。
まあいきなりこの場面が出てきたらそんなに盛り上がらないのですが、ここまで矢野がどんな奴か(野球が下手でバッティングのフォームがおかしいけど練習はめちゃくちゃしてる)とかいろいろな人がたくさんの苦労をしてきた過程があってこそのあの場面なので応援せざるを得ないんですよね。
というかあの場面なら希望を抱かざるを得ない。
だから応援したくなるんでしょうね。
これも、僕が高校時代に県大会で応援したいたときに最初は全く応援やる気なかったんですが、今回の映画みたいに一発で逆転できるみたいな展開になったときにすごく応援したくなったし、めっちゃ応援したのを覚えています。
まあげんきんなやつですが(笑)。
今回、
主人公たちもいろいろ悩みを抱えていて希望を持つことをためらうようになってしまっていたのが甲子園の試合を通して希望を持てるようになる、その過程を描いた物語
というのがこの映画の本質です。
とまあなんかいろいろ学生時代の荒んでいた時代を思い出してしまいましたが、そういう人ほどこの映画はハマるのではないかと思います。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!