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【ネタバレありで】竜とそばかすの姫は既視感満載で主人公を観ていたら自己肯定感の低いしがいないサラリーマンはカタルシスを感じてしまったよ~

どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。

夏です。アニメです。細田監督作品です。

細田守さんの作品を夏に公開するのが恒例になってきましたね。

個人的にはサマーウォーズみたいなベタな展開の映画が好きなのですが

今作はどう仕上がっているのか.

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ということで早速「竜とそばかすの姫」を観てきたのでネタバレに関して書いていこうと思います。

 

そもそも竜とそばかすの姫ってどんな映画?

さくっとあらすじを書くと下記のような感じです。

内藤鈴は17歳の内気な高校生。幼い頃は歌を歌うことが好きだったが、母が亡くなってからは歌うことができなくなっていた。ある日、親友の別役弘香から、インターネット上の仮想世界「U」のことを教えられる。仮想世界「U」の利用者は50億人以上。そこでは「As」と呼ばれる自分の分身を作り、自由に生活することができた。

鈴はベルという名の「As」を生み出す。仮想世界の世界では、歌を歌うことができた。ベルの美しい歌声は、多くの人を魅了した。その一方で、仮想世界「U」には、多くの人から嫌われている謎の存在「竜」がいた。

鈴は「竜」の存在を知る。心に傷を抱えている様子の「竜」に寄り添おうとするが、多くの人が「竜」の排除に動き出していた。

引用 | MIHOシネマ (mihocinema.com)k

 

今作の監督はご存じ、細田守です。

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代表作は時をかける少女、サマーウォーズ、バケモノの子などです。

毎年夏になると金曜ロードショーで放映されてますね。

ここ最近は3年に1作のペースで作品を世に生み出しています。

主人公の鈴役の声を担当するのは中村佳穂さんというシンガーソングライターです。

その他に佐藤健、成田凌、染谷翔太、玉城ティナ、役所広司などが声優として参加しています。

とまあ豪華な声優を使った作品になっているのですが実際のところどうったのかぶっちゃけ感想を書いていきます。

 

既視感満載、サマーウォーズと美女と野獣を足して3で割った感じ

 先に観終わった後の感想で一番先に思いついたのがどこかで見たような内容のオンパレードということです。

サマーウォーズを連想させる仮想世界U、美女と野獣に出てきたような洋風のお城、最初は他人に心を許していなけど徐々に主人公の女の子と心が通っていく「竜」、とまあ話の構成がかなり既存の作品の要素が含まれています。

それぞれベクトルの違う過去の作品を持ってきてうまく組み合わせようとして話を展開しようとしています。

ただ正直、そういう設定を使うこと自体が目的になってしまっていたように感じました。仮想世界を使いたい、なんか美女と野獣風にしたいということ自体が目的となってしまって肝心の物語の本筋が空っぽになってしまっていたような気がします。

まずそもそもUって何をするところなのかという説明が全くありません。なんかUという仮想現実の中でアバターを使えば現実とは違うもう一つの人生を歩めるとか映画では説明があるんですが、実際にどんな使い方をしているのかという話や描写が全くないんですよ。

正直、鈴のアバターのベルが歌ってみんながそれを聞いているということぐらいしか描写がピックアップされていなかったので、みんながどういう風にUの中で過ごしているのかが全くイメージできませんでした。そういう観点から考えるととりあえず仮想現実を使うということを先に決めてそこからこじつけで物語を作って感が否めなかったです。

それは「竜」の住む城にも同じことがいえてなんで竜があんな西洋風のお城に住んでいたのかわからないし(少なくとも映画を見ただけでは)、城に召使がいたのもよくわからなったです。こちらもあんまり話の本筋とは関係なくただただ美女と野獣のようなことをやりたかったからこういう設定にしたとしか思えないです。

そういう意味で要素は過去のいろいろな映画から撮ってきているけど、各々の要素を使わなければならない理由が弱いと思って二つの映画を足して3で割った感じ(つまり1になっていない)の映画だという風に感じました。

 

主人公鈴の自信のなさ、自己肯定感の無さは非常に共感できた

今回の主人公鈴は過去に母親を事故で失って心に大きな傷を負ってしまっています。そのせいで人前で大好きな歌を歌えず、父親とも大きな溝を作ってしまっています。

そんな彼女が仮想現実の中でならもう一人の自分になって自由に歌を歌うことができ、それで人気者になるというのは現実世界で成功していない人にとってはそうなったらいいなと一度は考えたことがあると思います。

僕もああなれたらいいなと思ってしまいました。

ただそう思う一方で、結局Uの中でも人気者になりたいと思ってフォロワーが何万とついたところでそういうヒエラルキーがある世界なら結局は現実と変わらないんじゃないとも思います。そう考えるとUは本当は何をするところなのかという設定が大事になってくるはずなんですけど結局それが描かれていないからなんか欲求不満なんですよね。

また映画の終盤でベルの正体が鈴ということをさらけ出してみんなの前で歌うんですがそこでみんなから賞賛を受けるというシーンがあります。他者承認欲求の高い僕としてはあのシーンにはめちゃくちゃカタルシスを感じましたね。やっぱり人に認められると気持ちいい。

 

最後は強引に終わらせようとしたからいろいろご都合主義するんだけどあれでいいのか?

この映画の終盤の展開についてはいろいろなサイトで納得いかないといわれています。

竜の正体が父からDVを受けている子供で、その子を助けるために女子高生の鈴が単身で乗り込むという描写です。

しかも鈴が住んでいるのは高知の田舎で助けたい子が住んでいるのが埼玉。一人で高速バスに乗って住所も分からないのに、近くに建っていると分かっている高層ビルだけを頼りに歩き回っていたらたまたま家の前に子供が立っているという出来すぎ、ご都合主義感!!

またDV夫のところに女子高生一人でいかせるという設定。周りの大人たちは何をやっていたのか?って話ですよね。

普通に考えたらだれか止めますよね。

そしてDV父親の対面してメンチ利かせるだけで退散させるという荒業まで見せてしまいます。もう彼女は女神か何かなのでしょうか。

ここら辺の非現実さには全くついていけませんでした。

 

とまあいろいろ書いてきましたが総じて自分がほかの誰かになって人気者になる。その本当の自分をほかの誰かに認められるという描写は観ていてカタルシスを感じました。

ただし本筋の話がスカスカの発泡スチロールみたいなのでそれがもう少り中身があれば・・・という感じです。

 

ということでいろいろ書いてきましたが今回はここまで!!

ではでは!!