【ネタバレ注意】映画2分の1の魔法は無難な作りでさすがピクサーだなあと思ったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は2分の1の魔法です。
なんかCMでスキマスイッチの全力少年が流れていて気になっていた作品です。
今作はコロナの影響で延期になってしまっていたのですが満を持して公開ということで初日に観てまいりました。
- 2分の1の魔法ってどんな映画
- 家族の絆と最後まであきらめないことの大切さを描いたピクサーらしい映画
- イアンにとってお父さん以上に大切な存在が誰かを気づかせてくれる過程がよかった
- 地味に近藤春奈演じる母親がいい味出していた
2分の1の魔法ってどんな映画
まずはこの映画のあらすじから、
科学技術の進歩に伴い、この世から魔法という存在は徐々に消え去っていた。しかし、イアンという少年には、隠れた魔法の才能があった。心優しく家族思いだが、あまり物事がうまくいった試しがないイアン。そんな彼には、密かな夢があった。それは、自分が生まれる前に亡くなった父親に会うこと。そんな夢を叶えるべく、彼は16歳の誕生日の日にとある行動に出る。それは、母親が遺した魔法の杖で、父親をこの世に蘇らせること。24時間だけ父親を生き返らせる魔法を使ったイアンだったが、その魔法は残念ながら失敗。なんと、父親が半分だけの姿で復活してしまったのだ。諦めきれないイアンは、兄のバーリーと共に、父親を完全に蘇らせるための旅に出かける。
引用
今作は時間の都合上吹き替えを観てきました。
主人公イアンの声を担当しているのは志尊淳。
ドラマとかならよく見かけるのですが、声優としては果たしてどうなのか。
そしてイアンの兄バーリーの声を担当するのは城田優。
こちらも全く声優の実力派未知数。
ちなみに字幕版の声優はトム・ホランドとクリス・ブラット
とかなり豪華なキャストになっています(字幕版の方がよかったかな)。
そして二人のお母さん役の声をハリセンボンの近藤春奈が担当。
映画を観終わってから近藤春奈が声を担当しているって知ったんですがマジで似てますね。
これが本当の顔採用ってやつですか。
エルフの母親じゃね~よ。
久しぶりのピクサーアニメはどんな出来になっているんでしょうか。
家族の絆と最後まであきらめないことの大切さを描いたピクサーらしい映画
ストーリーは魔法が存在する世界が舞台になります。
しかし魔法は扱うのが難しく、だれでも扱える科学技術が発展したためみんな魔法の存在を信じなくなっていました。
そんな世界観の中で暮らしている主人公がエルフ族のイアンです。
このイアンがすごく内気なキャラなんですよね。
めちゃくちゃ自分の思っていることを表現できないんですよ。
友達を自分の誕生日パーティに誘うのが怖くてなかなか話しかけられなかったり、朝ご飯を食べようと思ってパン焼いていたら元気いっぱいで楽観的な兄貴にいろいろちょっかいを出されてなかなかご飯を食べられなかったり。
そんな感じで自分がやりたいと思っていることや思っていることを表現することが非常に苦手な人イアンに対して、兄のバーリーは自分の好きな魔法や歴史に熱中しておりそれをなんの恥ずかしさもなく人に発信しています。
例えば魔法の歴史的観点から重要な泉の遺跡が取り壊されることになるとその前に、一人で座り込んで取り壊しに反対と声を上げるぐらい魔法を愛しています。
そのぐらい自己主張が激しく自分が好きなことを好きなようにしているバーリーですが、弟のイアンに対してはこれでもかと自分の趣味を語ったりいたずらしたりと結構やりたい放題しています。
まあ、嫌な奴ではないですがちょっとうざいなあと思ってしまうようなキャラクターです。
そして結構変わり者でもあるのでイアンは兄をあまり人に紹介したくないとすら思っています。
そんな凸凹兄弟が亡くなった父親が残した魔法の杖を使って父親をよみがえらせようとします。
お父さんが遺言で杖と復活の呪文をイアンが16歳になったら二人に渡すように言ってあったのです。
まずは魔法オタクのバーリーが呪文を唱えても全く何も起こりません。
しかし、イアンが杖を持って呪文を唱えるとお父さんが半分蘇ります。
そうなんです、イアンには魔法の才能があったんです。
しかし下半身半分しかよみがえらすことが出来ず、しかも蘇りの呪文の効果は24時間後には消えてしまう。
完全によみがえらせるには魔法の石が必要なので、その石を探しに兄弟二人で旅立ちます。
その旅の中でイアンは魔法使いとしては半人前ながらも、バーリーの圧倒的知識のおかげで魔法がどんどん上達していきます。
そんな感じでお互いを高め合っている二人ですが、旅の途中何度も衝突します。
基本的にバーリーは直感で動くので合理的なイアンとすぐに喧嘩してしまいます。
また旅の途中でイアンが本心ではバーリーのことを厄介者と思っていることが露呈してしまい二人の仲が悪くなってしまうという場面もあります。
しかし喧嘩をするたびにお互いの絆を深め合いそれが、イアンの魔法の上達という目に見える形で変わっていきます。
そこら辺の描き方がピクサーらしくしっかりと丁寧に描かれています。
イアンにとってお父さん以上に大切な存在が誰かを気づかせてくれる過程がよかった
イアンはいつかお父さんといつか会いたいと願っています。
そして魔法を使ってお父さんを半分だけよみがえらせた際には、お父さんとやりたいことリストを作成しそれを実現させることを目標に冒険に挑みます。
しかし冒険も終盤になりそのリストを振り返ってみたら、あれ?大体はもうやっているぞということが分かります。
そのリストを一緒にやったのは父さんではなく、バーリーであることに気が付くのです。
ここら辺でうるっと来てしまいました。
今まで疎ましくさえ思っていたお兄さんが非常に重要であると再認識できたこのシーンはこの映画の中で一番重要なシーンだと思います。
お父さんも大事だけどいつも自分のそばに寄り添ってくれていた兄の方が今の自分にとっては一番大事だということが分かります。
そして最後、魔法が消える時間まで数分というところでイアンは手に入れた魔法の石を使って父を完全に復活させることに成功します。
少しずつ出来上がっていくお父さんの体。
しかし復活の石を守るドラゴンが目を覚ましイアンとバーリーに襲い掛かります。
そこでイアンは自分が犠牲となってドラゴンと戦いバーリーにお父さんと会ってしゃべるように促すのです。
結局ドラゴンを倒すも、イアンは復活したお父さんとはしゃべれずに時間がきてしまいお父さんは消滅してしまいます。
だけどバーリーは少しだけですがお父さんとしゃべることが出来ました。
そしてお父さんからイアンのことを愛していると伝えてくれと言われたことをバーリーがいいます。
僕は兄弟がいないので兄弟の絆みたいなものがあまりピンと来ないのですが、彼らを観ていると兄弟ほしかったなと感じさせられました。
まあ隣の芝生は青く見えるというやつですね。
地味に近藤春奈演じる母親がいい味出していた
この母親がなかなかいい味出しているんですよね。
彼女の日課はテレビを使ってビリーズブートキャンプみたいなことをやっていたり、ケンタウロスで警察官の恋人がいたりと結構充実した時間を過ごしています。
でも二人の子供イアントバーリーのこともしっかり愛しており、二人が危険になったときは命がけで守る気概も見してくれます。
しかし、声が近藤春奈なんてすごくビックリしました。
だってマジで似てるんですもん。
ただ劇中ではそれほど違和感なく聞けたので安心しました。
とまあいろいろ書いてきましたが、ピクサーらしくいろいろなことがまとまって作られた映画でした。
家族で観に行くにはちょうどいい作品だと思います。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレさせてください】映画糸は平成元年生まれの人にはとても共感できるのですごくおすすめだよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は映画糸についてです。
糸といえば中島みゆき。
た~ての糸はあ~な~た。
よ~この糸はわ~た~し。
マジで名曲ですわ。
この曲にインスパイアされて作られた作品が今作。
今作ですが正直、想像以上によかってです。
ということで早速書いていきます。
- 映画糸ってどんな映画
- 映画糸はこんな人におすすめ
- 平成元年生まれの僕からしたら登場人物たちに感情移入しまくりでした
- 涙腺崩壊のピークは榮倉奈々演じる香の死別と香の子供が描かれる過程
- 一方、葵サイドはそんなに感情を揺さぶられるポイントがなかった
- 平成最後の日の漣と葵のくだりは蛇足としか感じられなかった
- 小松菜奈が白すぎて日焼けしないか不安だった
映画糸ってどんな映画
まずは映画糸のあらすじについて。
平成13年、北海道。13歳の高橋漣と園田葵は出会い、お互いに惹かれ合う。葵は養父から虐待されており、心身ともに深い傷を負っていた。漣は葵を守るために駆け落ちをするが、すぐに警察に見つかり離れ離れになってしまう。そして、そのまま葵は母親と共に引っ越していった。
平成21年、東京。漣は地元のチーズ工場で一生懸命に働きながらも、心のどこかで葵のことが忘れられずにいた。そんな時、友達の結婚式に出席するために訪れた町で、葵と運命的な再会を果たす。しかし、大人になった二人には、それぞれ自分が決めた歩むべき道があった。漣は北海道に戻り、葵は世界へと羽ばたいていった。
平成28年、シンガポール。漣と葵の道が再び交差しようとしていた。
引用
今作の主人公漣を演じるのは今ノリに乗っている俳優菅田将暉。
彼の作品としてはアルキメデスの大戦ぐらいしか見たことがなくて、なんか歌も演技もマルチでできる人ぐらいの認識しかなかったんですが、今作の彼はよかった。
いろいろ語りたいのですがそれは後程。
そんで今作のもう一人の主人公葵を演じるのは小松菜奈。
彼女の作品は渇きぐらいしかみたことがありませんでした。
あの作品からかなり成長されていて今作ではどんな演技を見せてくれるのか楽しみです。
菅田将暉や小松菜奈意外にも今作では豪華キャストが出演しています。
まずは、葵と恋人になる水島を演じる斎藤工。
いや~、男の僕から観てもすごい色気があります。
昼顔を思い出します。
くそ~、葵がうらやましいぜ。
お次は漣の妻の香役を演じる榮倉奈々。
CMでガンの治療っぽいシーンがあるから途中で亡くなるのかなと思っていたら案の定・・・。
よく考えたら榮倉奈々主演の映画って見たことないことに気が付きました。
(ドラマはあるけど)
その他にもまだまだいます。
まずは漣の幼馴染役を演じる成田凌。
映画スマホをお落としただけなのにで見せたあの狂った演技を見せてくれた彼が今作でも連の相談役としていい味出してくれています。
そして葵の仕事仲間役に山本美月。
思えば桐島、部活やめるってよに出てきたスクールカースト上位を演じていた彼女も立派な女性になりましたね。
他にも二階堂ふみや松重豊、倍賞美津子などが出ています。
そんなこんなでかなり豪華なキャストを集めた今作の感想を書いていきます。
映画糸はこんな人におすすめ
この映画は登場人物にいかに感情移入できるかが重要だと思います。
なのでお勧めの人は、
・昭和の終盤及び平成のはじめらへんに生まれた人
・最近結婚して子供とかほしいなあと思っている人
逆にこんな人にはおすすめできません。
・過去の恋をずっと心に秘めているのなんてありえない、とか思っている人
平成元年生まれの僕からしたら登場人物たちに感情移入しまくりでした
主人公漣と葵は平成元年生まれ。
物語は彼らが12歳で出会ってから平成が終わる31歳までの軌跡が描かれます。
その過程を平成で起こった出来事に関連付けながら描いていきます。
そんなストーリーが同じ平成生まれの僕からしたらもう懐かしさ満点なんですよ。
劇中で大学生の葵が付き合っていた水島がリーマンショックのせいで行方をくらましたし描写や東日本大震災で自分の親族が無事で喜ぶシーンなど懐かしくて非常にノスタルジーを感じさせられました。
ああ、リーマンショックの時は僕も大学生で、新しいことにいろいろ挑戦できて楽しかったなあとか東日本大震災の時は自分の実家が岩手だったのですごく心配したことを思い出したりしました。
そんな昔の感情が思い起こされ、しかも劇中の人たちも同じ気持ちになっていたことが分かり余計に感情移入してしまいました。
なので彼ら(特に漣役の菅田将暉)が泣いている場面では僕も涙が出る出る(笑)。
もう、観ている間は僕も気分は菅田将暉演じる漣です(ファンの方すいません)。
涙腺崩壊のピークは榮倉奈々演じる香の死別と香の子供が描かれる過程
個人的な涙腺崩壊ポイントは、漣が香(榮倉奈々)と死別するところです。
えっ?
葵と結婚するんじゃないの?
と思われる人もいるかもしれませんが、葵と漣は中学の時に引き離されてそれぞれ違う道を歩みます。
お互い心の隅には、まだ気持ちがくすぶっていながらもそれぞれ別の人と恋愛していきます。
そんで漣が結婚したのは香。
そんで香は漣との子供を出産するもガンに冒されているいることが発覚し若くして亡くなってしまいます。
先の章でも書きましたが、もう自分の心は漣と同期しているので漣が泣いているのを見ると自分も涙が出てきてしまうんですよ。
しかも僕も妻を持ったばかりなので余計、シンパシーを感じてしまいました。
そして香が残した子供をすごく愛情をもって育てている漣君をみてまた号泣(笑)。
香が亡くなる前に、娘に泣いている人がいたら抱きしめてあげなさいという言っていたのをけなげに守っている姿を見てまた号泣(笑)。
もうここら辺は涙で画面がほとんど見えませんでした。
一方、葵サイドはそんなに感情を揺さぶられるポイントがなかった
漣側のストーリーは心揺さぶられまくって脱水症状になっていたのですが、葵サイドの物語はそれほど感情が揺さぶられませんでした。
というのも結構葵の方が自分があまり経験してこなかった人生を送っていたのであまり感情移入が出来ませんでした。
そもそも彼女は母親の恋人から暴力を振るわれ、大学に行きたいがお金がないので水商売を始めます。
その時に知り合った成金社長の水島と恋愛関係になります。
この時点でそんな波乱万丈な人生を送ってこずに普通に高校から大学に進学した僕としてはなかか感情移入しにくくなっていました。
そこから葵は水島に捨てられ、日本ではなく海外で活躍したいという想いからシンガポールに行き起業して成功しますが同僚(山本美月)に騙されて一文無しになります。
この時点でもう、なんか本当に映画の中のお話を観ている気がして何の感情移入も出来なかったです。
ただいろいろな人に騙され、人間関係に疲れた葵が故郷の北海道に戻り子供のときに食べた近所のおばちゃんのご飯を食べながら泣くシーンは感動できました。
仕事でいろいろ大変な目にあったときに故郷で母親の味を感じたらホッとするよなあと共感できたからです。
とまあ結局はその人に共感できるかどうかがこの映画で感動できるかできないかを分けています。
平成最後の日の漣と葵のくだりは蛇足としか感じられなかった
漣は妻と死別し子供と暮らしながらチーズ工場で懸命にチーズ作りに励みます。
一方、葵は恋人に逃げられ友人にも騙されてすべてを失います。
そして昔お世話になった近所のおばあちゃんのご飯を食べに、故郷に戻ります。
そんな二人が平成最後の日に出会うんですけど、まあなんかすごくそこらへんが強引なんですよね。
まあこっちからしたら、二人がくっついて終わりにしたいんだろうなあっていうのが見え見えなんですよ。
漣としては、葵が故郷に帰っていることはわからないはずなのになんでそんなことで帰ってきているってわかるの?
っていう不自然さがラストに目立ち始めてます。
それまですごく自然な流れで感情移入していたのに、なんか違和感を感じてしまいました。
完全に勢いで流れを作ろうとしていて蛇足だと思います。
というか糸という歌の趣旨に合ってないように思いました。
エンドクレジットで二人の結婚式の風景も流れるんですが、あれもなんかやりたいだけじゃないかな感が強かったです。
途中までめちゃくちゃ良かったのに最後流れが自然じゃなかったのが残念です。
まあ、それまでにかなり感情移入していたので不自然な流れで漣と葵がくっついてもうるっときてしまったんですがね(笑)。
小松菜奈が白すぎて日焼けしないか不安だった
映画の内容とは全く関係ないですが、シンガポールで葵が起業をして成功していくシーンがあったんですが小松菜奈の肌が白すぎてまじで日焼けしないか不安でした。
まあ日焼けしてなかったんでよかったですが(笑)。
というか今書いていて気づいたんですが、全く日焼けしてないのって逆に不自然ですよね。
まあこれも蛇足ですが(笑)。
ということでいろいろ書いてきましたが、30前後で最近結婚した人には是非見ていただきたい作品です。
まあ最後は少々強引でしたが感情移入出来ればすごく面白い作品です。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレするほどのことでもないけど】ファヒム パリが見た奇跡は王道のサクセスストーリーだったけどなぜフランスに亡命したのかよく分からなかったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回はファヒム パリが見た奇跡について書いていこうと思います。
今作はフランスに亡命した親子の物語。
最近よくお世話になっているテアトル梅田にて鑑賞してきました。
今まで公開規模の大きい作品しか観てこなかったんですが、30歳を過ぎたころから小さい劇場でしか公開されていない作品に興味を持つようになってきました。
今作も予想通りいい作品だったので早速書いていきたいと思います。
ファヒム パリが見た奇跡はどんな映画?
ファヒム パリが見た奇跡のあらすじについて紹介します。
政変が続くバングラデシュ・ダッカ。親族が反政府組織に属していたことに加え、ファヒムがチェスの大会で勝利を重ねていたことへの妬みが原因で、一家は脅迫を受けるようになっていた。身の危険を感じた父親は、わずか8歳のファヒムを連れてフランス・パリへと脱出した。
難民センターに身を寄せた父子は、フランスでも有数のチェスのトップコーチであるシルヴァンと出会う。独特な指導をするシルヴァンにはじめは苦手意識を持つファヒムだったが、厳しくも愛情あふれた熱心な指導に、次第に心を開き、チェスのトーナメントを目指して信頼関係を築いていく。
しかし、一方で、難民申請を却下されたファヒムの父親は、身の置き所がなくなり姿を消してしまう・・・。迫りくる強制送還までのタイムリミット。その脅威から逃れる解決策はただ一つ。ファヒムがチェスのフランス王者になることだった――。
祖国のバングラディッシュから亡命し、パリに移り住むファヒムを演じるのは実際にバングラディッシュからフランスに移住した経験をしているアサド・アーメットが演じています。
なるほど、だからベンガル語もフランス語もペラペラなのか。
彼は今作がデビュー作なので今後の活躍が期待されます。
そしてファヒムのチェスの師匠シルヴァン役を、名優ジェラール・ドパルデューが演じています。
彼のことはこの作品まで知らなかったんですが、出演した映画で数々の賞を受賞しているのに加えて私生活も結構派手にやってたみたいですね(笑)。
しかし少し太りすぎじゃないですかね。
体調が心配です(余計なお世話)。
そしてもう一人。
ファヒムが通うチェスクラブの事務マチルド役を演じているイザベル・ナンティ。
懐の深いおばあちゃん役を演じてくれます。
アメリにも出演していたそう(僕はアメリを観ていないんですが・・・)。
アメリの詳細について知りたい人はこちらを参照ください。
映画『アメリ』のネタバレあらすじ結末と感想。動画フルを無料視聴できる配信は? | MIHOシネマ
ということで心温まる映画の感想を書いていきます。
序盤から違和感があって映画の世界に入るのに少し戸惑ったよ
あえてこの映画で戸惑ったところといえば映画の序盤。
ファヒムとその父親が祖国のバングラディッシュからフランスに亡命するシーンです。
どうも父親が反政府活動をしており当局から目をつけられたことと、ファヒムが地元のチェス大会で有名になったことか誘拐未遂などが起こりファヒムはそこに住める状態ではなくなっていました。
そこでまずは父親とファヒムが先に亡命して、家と仕事が決まったら母親や兄弟たちを呼ぶつもりでいました。
そして夜逃げ同然でファヒムと父は家を出発したのです。
そこでまずファヒムと父親が向かったのが隣の国インドです。
んん?
なんでインドなんだろう?
しかもインドに入るのには許可証が必要なのですがこの親子は許可証を持っていなく、国境の門番に賄賂を渡し、やっとのことでインドに入国することが出来ました。
そこまでしたなんでインドにいきたいの?
まさかバングラディッシュに空港とかないからインドに一回でないといけないのかな?
とか思って調べてたら普通にバングラディッシュにも空港がありました(笑)。
(まあ当然ですが)
[http://:title]
結局その疑問が解決されることがなく、またインドに入ってから空港まで行き次の場面ではパリ行きの飛行機に乗っていました。
( ,,`・ω・´)ンンン?
パスポートは?
どうやって航空券買ったの?
なんでパリなの?
しかもフランスなんて言葉分からんのじゃないの?
そんな疑問がぐるぐる僕の頭の中を渦巻いていましたが、結局映画の中で語られることはなく。
案の定、父親はフランスについてからもたいしてフランス語が上達せず、それのせいかどうかは分かりませんが職にもつけない有様です。
もしかしたらもうバングラディッシュ国内では、航空券が買えないほど政府に目を付けられていたのか?
それともフランスに行くためにはインドに行かなければいけない何か事情があったのか?
そしてなんで多少英語が通用するイギリスではなく、全く言葉が通じないフランスを選んだのか?
そこの説明がもう少し丁寧に描かれていたらなんの抵抗もなくこの映画に入り込めた気がします。
ファヒムの成功とそれを周りで支えた人たちの姿がこの映画の本筋
と前章ではこの映画で気になったことを書いてきましたが、フランスについてからの描写はすごく丁寧に描かれていました。
フランスに来てすぐに路上に座り込んでいるファヒムたちに通りがかりのマダムから物乞いと間違われ小銭を差し出されるのですが、自分たちは物乞いではないと小銭をちゃんと返す描写があります。
またエッフェル塔の近くでしょうもないキーホルダーを売っている客引きにもいらないとしっかり断りをいれており、自分たちの力で何とかこの異国の地でやっていこうというプライドみたいなものをしっかり持っていることがうかがえます。
しかしそんな彼らも(特に父親の方)なかなか移民申請が通らず、お金もどんどん無くなっていき疲労感と焦りがどんどん募っていきます。
結局、移民申請は却下され国外退去を命じられた父親はフランス語もろくにしゃべれずエッフェル塔の前でキーホルダーを観光客相手に売る仕事をする羽目になります。
一方、ファヒムはチェスクラブや学校に通いながらフランス語やチェスを学び順当にフランスになじんでいきます。
あるときレストランで食事をしていた際に、ファヒムはナイフとフォークを一生懸命使って料理を食べようとするのですが父親はバングラディッシュでそうしていたように右手を使って料理を食べる描写があります。
命がけでフランスに亡命してきたのに父親がなかなかフランスの社会になじめていないことがこのシーンからうかがえます。
そして、父親がエッフェル塔で客引きをやり始めると寝泊りしていた移民センターに帰ってこなくなりファヒムは友達の家を転々とします。
もちろん友達の家族はファヒムを快く迎えいれてくれるのですが、ファヒムにとってその行為はあくまで施しであり、その時は楽しくても決して本質的な問題の解決にはなっていないということをしっかり自覚しています。
そしてやはり自分には家族が一番といって一旦は父とホームレスの生活をする道を選びます。
ここら辺の、この親子の力だけではどうしようもない現状と徐々にファヒムたちの表情があきらめに変わっていく過程が非常に丁寧に描かれていてよかったです。
結局、周りの人の助けもあり家が無いながらも大好きなチェスの全国大会に参加し優勝することが出来ます。
そして、このチェスの大会で優勝したことでファヒムたち親子は、滞在許可証得ることが出来ます。
その優勝は決してファヒムたちだけではなし得ることは出来ませんでした。
この優勝は、周りの人の支えと善意があったからこそ勝ち得たものです。
その姿にはとても感動させられました。
ここまでの苦労が報われて良かったのですが、だからこそなぜここまで苦労してまでフランスに亡命したのかを明確に描いてほしかったです。
それさえ描かれていればもっと感動が倍増してましたね。
とまあ色々書いてきましたが、序盤さえそんなに気にしなければかなり心温まる映画になっています。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【京都の夏といえば川床】高雄の錦水亭が景色がとてもよかったけど貸し切り風呂がとても熱かったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
京都のくそ暑い夏といえば川床で優雅に涼しい時間を堪能するのが、贅沢な余暇の過ごし方の一つです。
ということで川床の有名な高雄で検索したときに一番目にヒットした錦水亭に夫婦で泊まってきました。
今回はそのレビューを書いていこうと思います。
- 四条大宮からバスで40~50分弱ぐらい
- 錦水亭はこじんまりした旅館
- 貸し切り風呂が熱すぎてあんまり入れなかった件
- 錦水亭のハイライトは川床での豪勢な食事
- 朝ごはんも量が多くてびっくり
- 高雄でお昼を食べるならとが乃茶屋がおすすめ
- 高山寺とか神護寺とか有名なお寺が結構ある
四条大宮からバスで40~50分弱ぐらい
京都の高雄までは、JRバスを利用。
京都駅からJRバスが出ていますが今回は四条大宮から乗車しました。
四条大宮からの乗車場所は5番出口から出てすぐのところにあるバス停6番乗り場になります。(セブンイレブン大宮店から道を挟んで向かいのところ)
京都は観光名所付近にはバス停が腐るほどあるのでいつもどこから乗ったらいいのか迷ってしまいます。
ここで注意しておかなければならない点があります。
JRバスは乗車賃をICカードで払う場合には乗車時にICカードを機械にタッチさせなければなりません。
そして降車時に清算するときもタッチします。
(普通の市バスだと降りて清算するときだけタッチすればよい)
僕も普段京都観光するときは市バスしか使わないのでうっかり乗車時にICカードでタッチするのを忘れるところでした。
[http://:title]
JRバスだと高雄行は大体30分に一本のペースで出発しています。
詳しくは下記のHPをご覧ください。
京都市内 | 西日本JRバス(高速バス・夜行バス・定期観光バス・バスツアー・一般路線バス・貸切バス)
一応、市バスも運行しているみたいですが便数が1時間に一本なのでJR便で行った方が便利です。
錦水亭はこじんまりした旅館
錦水亭につくとチェックインの手続きをします。
この錦水亭特有のルールとしてお風呂が貸し切り風呂しかないためチェックイン時にお風呂の時間を予約しなければいけないところです。
僕は夫婦で利用しにきたのでうれしいですが男同士で来たりしたらちょっとめんどくさいかもしれません。
しかも川床でのご飯の時間が決まっているので、6時~8時まではお風呂を予約することが出来ません。
てことは一日に泊まることが出来るお客さんの数はかなり限られるのでは?
とか邪推なことを考えながらチェックイン。
部屋は一般的な8畳の和室になっており、二人で利用するなら十分な広さがあります。
そして部屋の中には、虫よけスプレーが常備。
結構、虫が出るみたいです(笑)。
う~ん、自然を満喫したい人にはもってこいですね!!
この宿はグーグルのレビューで虫が出ると言われていたのでその対策でしょう(笑)。
まあこんなに自然が隣にあったら仕方ないといえば仕方ないですが。
僕たちが泊まっと時も、結構大きいムカデが出ましたしね(笑)。
また部屋の中は、ばっちり新しい冷房が完備されていてちゃんと涼しくなっていました。
貸し切り風呂が熱すぎてあんまり入れなかった件
そして貸し切り風呂の予約の時間になるとフロントから部屋に電話がかかってきます。
貸し切り風呂は、四、五人が入れる広さです。
タイトルにも書きましたがお湯がなかなかの熱さ。
マジで熱くて1分も浸かっていられませんでした。
なるほど、こうやって温度を少し高めにしておいて早くお風呂から上がらせる作戦やな(たぶん違う)。
夏はもう少し、お湯の温度を下げてほしいところです(正直言うと)。
体はポカポカになりましたが。
これが冬だったらもっと快適だったような気がします。
錦水亭のハイライトは川床での豪勢な食事
お風呂から上がったらいよいよ川床での食事です。
川床には、一回旅館を出て建物の外にある階段を使って会場まで行きます。
その際は風情を出すために下駄で移動します。
しかし風情を出すためとは言え、下駄は履きなれていない人にはただただ苦行のような気がします。
あそこは下駄で行くか普通の靴で行くか選べたらもっとよかったです。
そしていよいよ川床へ。
きれいな風景で、心も涼みますわー。
とりあえず、地元のクラフトチューハイで乾杯。
そして料理がぞろぞろと出てきます。
最初は前菜にお造りに鮎の塩焼きに、雑魚のご飯にてんぷらの盛り合わせ。
最後はデザートにゆずのゼリーと巨峰と梨。
それもしっかり素材そのものの味がしてとても美味。
しかも大量の量なのでマジでおなかいっぱいになります。
どれもおいしくいただきました。
外で食べたのですが川の近くかつ目の前が森なのでクーラーが無くてもすごく涼しいです。
しかし虫も結構出てくるので友達になるチャンスかも…。
晩御飯が終わったら部屋にかえってゆっくり休みます。
というか周りが何もないかつ真っ暗なので寝るしない(笑)。
ということで寝て起きたら次は朝ごはん。
朝ごはんも量が多くてびっくり
会場は親近感の湧く座敷部屋。
そして朝ごはんの量も半端ありません。
下の写真に載っているおかずプラスごはんと味噌汁です。
しかも鮭の塩焼きなんてごはんと会う合う。
おかわりまでしてしまいました。
もう旅館の人たちは僕らを太らせて最後に食べようとしているのではないでしょうか。
でもよくよく考えたら結構いい宿って死ぬほどご飯の量が多い気がしますね。
ということでご飯を食べえて10時ぐらいにチェックアウト。
値段は一泊22000円です。
これが高いか安いかは、人によって分かれるところです。
僕的には満足でしたが虫が嫌いとか、夜に何も見る場所がないことが不満な人にはおすすめしません。
あと、お風呂が熱いのも苦手な人も(笑)。
高雄でお昼を食べるならとが乃茶屋がおすすめ
高雄に宿泊する予定で早めに到着したら、とが乃茶屋でお昼を食べるのがおすすめです。
すが乃茶屋は錦水亭から歩いて5分ぐらいのところにあります。
ここは川床でランチが楽しめるお店で観光客にも人気です。
[http://:title]
ちなみに今回は、奮発して涼み御膳を頼みました。
ランチで2300円は高い。
上級国民のランチです。
しかし、料理が来てびっくり。
すごく満腹になる量があります。
まじでこれを全部食べると動けなくなるぐらい満腹になります。
特に加茂ナス(?)を丸ごと煮びたしし、その上にみそをかけた料理は食べ応え抜群です(左下)。
まあそんなに食べたくない人はとろろ定食やそばなどを頼むのが無難です。
また左上のひょうたんみたいな形をしている入れ物の中にそばが入っています。
このそばも地味に量があります。
高山寺とか神護寺とか有名なお寺が結構ある
高山寺
夜はあまり見どころがないですが昼間なら結構面白いお寺がいくつかあります。
一つ目は高山寺。
[http://:title]
錦水亭からは、歩いて10分くらいのところにあります。
ここには歴史の教科書でもよく出てくる鳥獣戯画が展示してあります。
詳しくは下記のHPを参照ください。
そして寺の中もなかなか風流がある造りになっています。
なんか造りもお洒落ですし。
神護寺
お次は神護寺。
こちらは小山の上にお寺があるのでたどり着くまでになかなか大変でした。
もうお寺につくころにはもう汗だく。
う~ん、これは秋に来た方がいい(笑)。
紅葉もたぶんすごくきれいなんでしょうね(遠い目)。
もう熱くてあんまり写真を撮りませんでしたが、なんか厄除けの効果のある皿を投げました(三枚200円)。
ということでいろいろ書いてきましたが、個人的には錦水亭がなかなかよかったです。
でも高雄自体を楽しみたいなら紅葉のシーズンの方がいいかもしれません。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレしちゃうぞ】アルプススタンドのはしの方は伏線を張りまくって学生時代カースト下位だった僕には面白かったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は、アルプススタンドのはしの方という映画です。
監督はなんとピンク映画で有名な城定秀夫。
代表作は性の劇薬という映画です。
詳しくは下記にHPを参考にしてね。
映画『性の劇薬』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし) | MIHOシネマ
なんか最近、SNSでこの映画が話題になっていたので早速観てまいりました。
- アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
- この映画がおすすめ出来る人は
- 教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
- 地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
- 最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
サクッとあらすじを紹介。
夏の甲子園の一回戦・・・演劇部員の安田あすはと田宮ひかるは、賑わう応援団を横目にアルプススタンドのはしの方に席を取る。少しすると二人の近くに元野球部員の藤野富士雄が座った。そして少し離れた所には、成績優秀だが人付き合いが苦手な宮下恵が立って観戦していた。彼らは強豪チーム相手に苦戦する母校の姿にどこかで「格上だから、しょうがない」と思っていたが、試合が進むにつれて少しずつ本音を吐露し始める。試合が終わった後、果たして四人は何を思うのか?
引用
ということで高校生活で何か上手くいっていない4人の高校生に焦点を絞って彼らの心境の変化を描いた作品です。
メインの登場人物は主に4人の生徒と1人の先生です。
まずは演劇部の部長安田役を演じているのは小野莉奈です。
本作の舞台版でも同役を演じている彼女。
今後の期待が楽しみですな。
そして同じく演劇部田宮役を演じているのは西本まりん。
もちろん彼女も舞台版で同じ役を演じています。
こちらもなかなか将来性のある俳優さんです。
(というか知っている人が今作でも一人もいなかった汗)
主人公4人のうちの三人目。
もと野球部でみんなに野球のルールを解説する藤野を演じているのは平井亜門。
いや~、最近の若い子はマジでわからない。
個人的には好きな顔です(なんの話?)。
主人公4人目はがり勉で友達のいない宮下役の中村守里。
アイドルのようです(すいません、全く存じあげずに汗)。
そして、熱血教師の厚木先生を演じるのは目次立樹さん。
演劇で活躍されている方です。
厚木先生ほど物語の序盤で暑苦しい役で出てきたにも関わらず最終的には印象ががらりと変わった役はなかなかみてないと思います。
ということでほとんど知らない俳優さんたちでした(笑)。
それでは物語をいかに面白く見せるかということにこだわった作りだった本編を書いていきたいと思います。
この映画がおすすめ出来る人は
この映画をおすすめ出来る人は下記になります。
・なんかみんなで何か一つのことに夢中になって
一体感を感じるのが好きな人
・学校時代にスクールカーストの下位にいた人
・伏線をキレイに回収している映画を見たい人
逆にこんな人にはおすすめしません。
・スクールカースト上位の人
・予算をつぎ込んでいない映画が嫌いな人
・野球が嫌いな人
こんなところですかね。
では実際に中身について書いていきます。
教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
この映画は学生時代に教室のはしの方にいた人ほど共感できる映画になっています。
ていうか僕がそうでした。
物語の舞台は甲子園球場(実際の甲子園では撮影してないけどwww)。
夏の甲子園に出場を果たした埼玉の公立高校に通う生徒たちが、野球部の応援をアルプススタンドのはしの方からかったるそうに野球部を応援しているところから物語が始まります。
もともと野球に興味のない生徒たち。
そんな彼らから出てくるのは愚痴ばかり。
暑い。
帰りたい。
なんで野球部だけ全員で応援しなきゃいけないの?
なめてんの?
ていうか、野球部ってだけでなんであんなに偉そうなの?
ていうかあの先生まじでうざいんだけど。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
めちゃくちゃ分かるわ!!!
僕が通っていた学校は別に甲子園に出場しなくても県大会の試合ですら全校生徒全員で参加させられたのを今でも覚えています。
そん時は、正直授業さぼれてラッキーという気持ちとくそ暑いのになんで野球部だけ応援しなければあかんの?
とか思ってたなあ、とこの映画を観て思い出させられました。
ただし映画みたいに別にスタンドの端っこに座っていたわけではないですが笑。
こんな感じでこの映画は当時決してクラスの中心でわいわいやっていなかった人にとっては、
それ分かる、分かる!!
という場面の連続なんですよね。
凄く共感できるんですよ。
そんな昔の自分を懐かしむ機会をこの映画は与えてくれます。
地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
この映画の特徴としてカメラはすべてスタンド側に向けられています。
だから一回も選手がプレーしているところが出できません。
なので観ている方は音と吹奏楽の音楽とスタンドで応援している安田たちの台詞でしか試合展開を予想するしかないんですよ。
これがまた、観ている方の妄想を掻き立てるんですよね。
そして実際にプレーしている人たちに関しても、スタンド側で応援している安田たちの台詞からしか情報を得ることが出来ません。
そして野球を見ながらみんな話しているので、話題の中心が野球部のエースでプロのスカウトに目をつけられている園田だったりずっと補欠だったけど常に練習を頑張っている矢野とかになってしまいます。
とにかく会話の話題の8割は野球についてです。
しかし彼らは試合に出ていたりベンチに座っていたりするので実際に画面上には一切出てきません。
まさに桐島、部活やめるってよで桐島についてみんなが話題にしているのに当の桐島が全く出てこない構図にすごく似ているんですよね。
しかもその画面に出てこない彼らについて言及している台詞が伏線になっており後々回収されていきます。
あれ?あのセリフも伏線だったの?
って感じです。
そしてその言葉の点と点がどんどんつながっていき線になっていきます。
そしてグラウンドで戦っている野球部を含めて登場人物たちの人間関係が分かったときに何か靄から脱出したような達成感を味わうことが出来ます。
映画終盤のミスリードもよかったです。
プロローグで甲子園で負けてしまったけど、なんか一体感が得られてそれぞれの悩みを解決?というか吹っ切れた主人公4人が卒業して久しぶりにプロになった同級生の試合を見に来るシーンがあります。
そこで僕は最初、園田がそのままプロになったのでその試合を見に来たのかと思ったのですが・・・・。
ここでも選手の映像は一切映らないので、観客は台詞から予想するしかありません。
そういうスタンド側しか移さないという前提条件をこれでもかと使っている作品でした。
最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
僕がこの映画に共感した場面がもう一つあります。
最後に試合に熱中してみんなで応援するシーンです。
これは、9回の裏にツーアウト満塁で今までベンチだった矢野が代打か何かでバッターとして登場した場面になります(ここはあんまり覚えてないです、すいません)。
まあいきなりこの場面が出てきたらそんなに盛り上がらないのですが、ここまで矢野がどんな奴か(野球が下手でバッティングのフォームがおかしいけど練習はめちゃくちゃしてる)とかいろいろな人がたくさんの苦労をしてきた過程があってこそのあの場面なので応援せざるを得ないんですよね。
というかあの場面なら希望を抱かざるを得ない。
だから応援したくなるんでしょうね。
これも、僕が高校時代に県大会で応援したいたときに最初は全く応援やる気なかったんですが、今回の映画みたいに一発で逆転できるみたいな展開になったときにすごく応援したくなったし、めっちゃ応援したのを覚えています。
まあげんきんなやつですが(笑)。
今回、
主人公たちもいろいろ悩みを抱えていて希望を持つことをためらうようになってしまっていたのが甲子園の試合を通して希望を持てるようになる、その過程を描いた物語
というのがこの映画の本質です。
とまあなんかいろいろ学生時代の荒んでいた時代を思い出してしまいましたが、そういう人ほどこの映画はハマるのではないかと思います。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!