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【ネタバレありで】ハナレイ・ベイは静かで眠くなる映画だけど、映画を観終わった後味と吉田羊はよかったよ~

どうも、窓際サラリーマンのよしくんです。

今回はハナレイ・ベイです。

ん?

何その映画?と思う人も多いと思います。

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村上春樹原作の小説を映画化したもので、僕も連れに観に行こうといわれるまで全く知らない映画でした。

村上春樹とか、大学生のときにめっちゃはまったなあ。

なんか大学でちょっと意識高い系の人なら村上春樹を読んどく、みたいなへんなバイアスがあったのを覚えています。

そんなハナレイ・ベイは観るべき映画だったのか、熱く語っていきます。

 

そもそもハナレイ・ベイとはどんな映画?

気になるあらすじは?

シングルマザーのサチ(吉田羊)は、息子のタカシ(佐野玲於)がハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイで亡くなったことを電話で知らされる。大好きだったサーフィン中に大きなサメに襲われ死んだという。彼女は、彼が命を落としたハナレイ・ベイへ向かい、海辺近くの大きな木の下で読書をして過ごした。毎年、この「行為」は続いた。同じ場所にチェアを置き、10年間。だが、彼女は決して海には近づかない。ある日、サチは2人の若い日本人サーファーと出会う。無邪気にサーフィンを楽しむ2人の若者に、19歳で亡くなった息子の姿を重ねていくサチ。そんな時、2人から“ある話”を耳にする。「赤いサーフボードを持った、片脚の日本人サーファーを何度も見た」と…。サチは決意する。もう一度、息子に会うために─。

引用 映画『ハナレイ・ベイ』 | 大ヒット公開中

 

あらすじだけ見ると非常に静かな印象の映画です。

そして印象通りの映画でした。

所謂、察してくれてきなやつだったんですよね。

 

登場人物は?

今回の主役は、息子を失った母親。

演じるのは吉田羊です。

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なんか今作の吉田羊はよかったです。

今までそんなに魅力的に感じる女優ではなかったのですが、今作は非常に役との親和性がいい、いいかえるとこの役は吉田羊でなくてはならない、と断言できるぐらい作品に溶け込んでいました。

原作を映画化したのではなく、吉田羊演じるサチからこの物語が浮かび上がってきた、と思ってしまうぐらい圧倒的な演技力でした。

 

そしてサチの息子役の佐野玲於。

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この人全く知らなかったんですがエグザイルTRIBEの人なんですね。

なんか劇場に女の子が多かった気がしたんですよね。

アラサーのおじさんはそこらへんが全然分からないず。

なんか若い子が出てるなあー、とぐらいの感覚で観ていました。

 

そしてハワイでサーフィンをしに来ていた若者を演じている村上 虹郎さん。

声がすごく特徴的です。

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前半の抑揚のなさはある意味拷問

前半が抑揚なさ過ぎてめちゃくちゃ眠くなりました。

すいません。

とにかく静かなんですよね。

村上春樹の小説ってあんまり登場人物しゃべらないんですが、まさにそんな感じです。

説明はしない、感じるんだ!!!

というテイストで映画を作製しています。

そして前半は淡々と物語が進んでいきます。

息子がハワイで死ぬ、ハワイに行って遺体を確認する、特に仲良くもなかった息子との生活が思い出される、そして息子が死んだ時期に毎年ハワイに通い始める。

それらの流れが非常に淡々と進んでいきます。

 

いや~、ここまではまじで眠かった。

吉田羊演じるサチもそんなに感情が表に出さない性格もあって悲しんでるのかどうかすらも分からない表情でしたし、回想シーンも思春期の息子を持ってあんまり会話がなくなった親子関係しか描かれてなかったのでとにかく退屈でした。

映画館で映画を見るときはそんなに眠くならないのですが、今回は危なかったですね。

 

退屈だった前半とは打って変わって後半は吉田羊の魅力が引き出されていた

後半、もっと具体的に言うとサチが息子が死んだ場所に毎年通い続けてから10年ったったところから物語が進み始めた印象がして面白くなります。

10年通い続けた浜辺で二人の日本人サーファーと出会います。

歳も丁度、亡くなった息子ぐらい。

なんか危なっかしいし、不器用だけども放ってはおけない。

そんな彼らと通じることでサチの感情が少しずつ表面に現れてくるんですね。

二人が現地のアメリカ人と喧嘩して怪我した時はすごく怒ったり、サーフィンが出来ないサチが楽しめるようにブルーシートでトンネルを作ってその中をスケボーでくぐって遊んだりしていきいきするサチの姿を観ていると本当は息子ともこういうことをやりたかったんだとうな、を感じさせてます。

先にも述べましたが、サチと息子の関係はそこまで仲がいいものではありませんでした。

父親は薬物中毒で他の女とヤッているときに死んでしまうぐらい倫理観にかける人で女手一つで息子を育てます。

でも思春期まっさかりで反抗的で憎まれ口しか叩かない息子。

そして父親がよく使っていたカセットテープで音楽を聴いている。

サチからしたら嫌な思い出しか残っていないカセットテープ。

どっから見つけて来たんだ、息子よ。

更には家には女の子を連れ込み、やりたい放題。

父親に似ている部分が多いなあと感じました。

サチもそれをヒシヒシと感じていたのでしょう。

そんな日々をサチが回想として思い出します。

 

そして日本人サーファーが帰国する時に、息子と特徴が瓜二つのサーファーを観たという話を聞きます。

そこからサチは懸命にそのサーファーの姿を追います。

息子なんじゃないか。

そんな希望をもって。

でも探しても探しても息子らしき人はいません。

息子の存在を探せば探すほど、サチは愛していたことに気が付きます。

それがサチの言葉にも表れています。

「息子のことは嫌いだった、だけども愛していた」

 

そして彼女はずっと受け取りを拒否していた息子の手形を受け取るんですよね。

そして手形に自分の手を当てて、

「あんまりじゃない」

と言いながら涙します。

これまで他人ごとのように息子の死をとらえていた彼女が、受け入れた瞬間でした。

結局息子は見つけられなかったけど、現実と向き合い笑顔で笑えるようになったサチが映し出されてこの映画は終わります。

 

そしてそのサチの変化を上手く表現していた吉田羊は、素晴らしすぎます。

 

息子との無機質な会話も彼女の雰囲気にあっているから、すごく自然体で中から湧き出てくるという印象を受けました。

というかこの映画が面白いと感じられたらそれはほぼ彼女のおかげといっていいです。

 

とまあいろいろ書いてきましたけどこの映画はあんまりおススメは出来ません。

眠くなるくらい起伏の少ない映画ですからね。

でも吉田羊は最高です!!!

 

ということで今回はここまで!!!

ではでは!!