【京都の夏といえば川床】高雄の錦水亭が景色がとてもよかったけど貸し切り風呂がとても熱かったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
京都のくそ暑い夏といえば川床で優雅に涼しい時間を堪能するのが、贅沢な余暇の過ごし方の一つです。
ということで川床の有名な高雄で検索したときに一番目にヒットした錦水亭に夫婦で泊まってきました。
今回はそのレビューを書いていこうと思います。
- 四条大宮からバスで40~50分弱ぐらい
- 錦水亭はこじんまりした旅館
- 貸し切り風呂が熱すぎてあんまり入れなかった件
- 錦水亭のハイライトは川床での豪勢な食事
- 朝ごはんも量が多くてびっくり
- 高雄でお昼を食べるならとが乃茶屋がおすすめ
- 高山寺とか神護寺とか有名なお寺が結構ある
四条大宮からバスで40~50分弱ぐらい
京都の高雄までは、JRバスを利用。
京都駅からJRバスが出ていますが今回は四条大宮から乗車しました。
四条大宮からの乗車場所は5番出口から出てすぐのところにあるバス停6番乗り場になります。(セブンイレブン大宮店から道を挟んで向かいのところ)
京都は観光名所付近にはバス停が腐るほどあるのでいつもどこから乗ったらいいのか迷ってしまいます。
ここで注意しておかなければならない点があります。
JRバスは乗車賃をICカードで払う場合には乗車時にICカードを機械にタッチさせなければなりません。
そして降車時に清算するときもタッチします。
(普通の市バスだと降りて清算するときだけタッチすればよい)
僕も普段京都観光するときは市バスしか使わないのでうっかり乗車時にICカードでタッチするのを忘れるところでした。
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JRバスだと高雄行は大体30分に一本のペースで出発しています。
詳しくは下記のHPをご覧ください。
京都市内 | 西日本JRバス(高速バス・夜行バス・定期観光バス・バスツアー・一般路線バス・貸切バス)
一応、市バスも運行しているみたいですが便数が1時間に一本なのでJR便で行った方が便利です。
錦水亭はこじんまりした旅館
錦水亭につくとチェックインの手続きをします。
この錦水亭特有のルールとしてお風呂が貸し切り風呂しかないためチェックイン時にお風呂の時間を予約しなければいけないところです。
僕は夫婦で利用しにきたのでうれしいですが男同士で来たりしたらちょっとめんどくさいかもしれません。
しかも川床でのご飯の時間が決まっているので、6時~8時まではお風呂を予約することが出来ません。
てことは一日に泊まることが出来るお客さんの数はかなり限られるのでは?
とか邪推なことを考えながらチェックイン。
部屋は一般的な8畳の和室になっており、二人で利用するなら十分な広さがあります。
そして部屋の中には、虫よけスプレーが常備。
結構、虫が出るみたいです(笑)。
う~ん、自然を満喫したい人にはもってこいですね!!
この宿はグーグルのレビューで虫が出ると言われていたのでその対策でしょう(笑)。
まあこんなに自然が隣にあったら仕方ないといえば仕方ないですが。
僕たちが泊まっと時も、結構大きいムカデが出ましたしね(笑)。
また部屋の中は、ばっちり新しい冷房が完備されていてちゃんと涼しくなっていました。
貸し切り風呂が熱すぎてあんまり入れなかった件
そして貸し切り風呂の予約の時間になるとフロントから部屋に電話がかかってきます。
貸し切り風呂は、四、五人が入れる広さです。
タイトルにも書きましたがお湯がなかなかの熱さ。
マジで熱くて1分も浸かっていられませんでした。
なるほど、こうやって温度を少し高めにしておいて早くお風呂から上がらせる作戦やな(たぶん違う)。
夏はもう少し、お湯の温度を下げてほしいところです(正直言うと)。
体はポカポカになりましたが。
これが冬だったらもっと快適だったような気がします。
錦水亭のハイライトは川床での豪勢な食事
お風呂から上がったらいよいよ川床での食事です。
川床には、一回旅館を出て建物の外にある階段を使って会場まで行きます。
その際は風情を出すために下駄で移動します。
しかし風情を出すためとは言え、下駄は履きなれていない人にはただただ苦行のような気がします。
あそこは下駄で行くか普通の靴で行くか選べたらもっとよかったです。
そしていよいよ川床へ。
きれいな風景で、心も涼みますわー。
とりあえず、地元のクラフトチューハイで乾杯。
そして料理がぞろぞろと出てきます。
最初は前菜にお造りに鮎の塩焼きに、雑魚のご飯にてんぷらの盛り合わせ。
最後はデザートにゆずのゼリーと巨峰と梨。
それもしっかり素材そのものの味がしてとても美味。
しかも大量の量なのでマジでおなかいっぱいになります。
どれもおいしくいただきました。
外で食べたのですが川の近くかつ目の前が森なのでクーラーが無くてもすごく涼しいです。
しかし虫も結構出てくるので友達になるチャンスかも…。
晩御飯が終わったら部屋にかえってゆっくり休みます。
というか周りが何もないかつ真っ暗なので寝るしない(笑)。
ということで寝て起きたら次は朝ごはん。
朝ごはんも量が多くてびっくり
会場は親近感の湧く座敷部屋。
そして朝ごはんの量も半端ありません。
下の写真に載っているおかずプラスごはんと味噌汁です。
しかも鮭の塩焼きなんてごはんと会う合う。
おかわりまでしてしまいました。
もう旅館の人たちは僕らを太らせて最後に食べようとしているのではないでしょうか。
でもよくよく考えたら結構いい宿って死ぬほどご飯の量が多い気がしますね。
ということでご飯を食べえて10時ぐらいにチェックアウト。
値段は一泊22000円です。
これが高いか安いかは、人によって分かれるところです。
僕的には満足でしたが虫が嫌いとか、夜に何も見る場所がないことが不満な人にはおすすめしません。
あと、お風呂が熱いのも苦手な人も(笑)。
高雄でお昼を食べるならとが乃茶屋がおすすめ
高雄に宿泊する予定で早めに到着したら、とが乃茶屋でお昼を食べるのがおすすめです。
すが乃茶屋は錦水亭から歩いて5分ぐらいのところにあります。
ここは川床でランチが楽しめるお店で観光客にも人気です。
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ちなみに今回は、奮発して涼み御膳を頼みました。
ランチで2300円は高い。
上級国民のランチです。
しかし、料理が来てびっくり。
すごく満腹になる量があります。
まじでこれを全部食べると動けなくなるぐらい満腹になります。
特に加茂ナス(?)を丸ごと煮びたしし、その上にみそをかけた料理は食べ応え抜群です(左下)。
まあそんなに食べたくない人はとろろ定食やそばなどを頼むのが無難です。
また左上のひょうたんみたいな形をしている入れ物の中にそばが入っています。
このそばも地味に量があります。
高山寺とか神護寺とか有名なお寺が結構ある
高山寺
夜はあまり見どころがないですが昼間なら結構面白いお寺がいくつかあります。
一つ目は高山寺。
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錦水亭からは、歩いて10分くらいのところにあります。
ここには歴史の教科書でもよく出てくる鳥獣戯画が展示してあります。
詳しくは下記のHPを参照ください。
そして寺の中もなかなか風流がある造りになっています。
なんか造りもお洒落ですし。
神護寺
お次は神護寺。
こちらは小山の上にお寺があるのでたどり着くまでになかなか大変でした。
もうお寺につくころにはもう汗だく。
う~ん、これは秋に来た方がいい(笑)。
紅葉もたぶんすごくきれいなんでしょうね(遠い目)。
もう熱くてあんまり写真を撮りませんでしたが、なんか厄除けの効果のある皿を投げました(三枚200円)。
ということでいろいろ書いてきましたが、個人的には錦水亭がなかなかよかったです。
でも高雄自体を楽しみたいなら紅葉のシーズンの方がいいかもしれません。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレしちゃうぞ】アルプススタンドのはしの方は伏線を張りまくって学生時代カースト下位だった僕には面白かったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は、アルプススタンドのはしの方という映画です。
監督はなんとピンク映画で有名な城定秀夫。
代表作は性の劇薬という映画です。
詳しくは下記にHPを参考にしてね。
映画『性の劇薬』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし) | MIHOシネマ
なんか最近、SNSでこの映画が話題になっていたので早速観てまいりました。
- アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
- この映画がおすすめ出来る人は
- 教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
- 地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
- 最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
アルプススタンドのはしの方ってどんな映画?
サクッとあらすじを紹介。
夏の甲子園の一回戦・・・演劇部員の安田あすはと田宮ひかるは、賑わう応援団を横目にアルプススタンドのはしの方に席を取る。少しすると二人の近くに元野球部員の藤野富士雄が座った。そして少し離れた所には、成績優秀だが人付き合いが苦手な宮下恵が立って観戦していた。彼らは強豪チーム相手に苦戦する母校の姿にどこかで「格上だから、しょうがない」と思っていたが、試合が進むにつれて少しずつ本音を吐露し始める。試合が終わった後、果たして四人は何を思うのか?
引用
ということで高校生活で何か上手くいっていない4人の高校生に焦点を絞って彼らの心境の変化を描いた作品です。
メインの登場人物は主に4人の生徒と1人の先生です。
まずは演劇部の部長安田役を演じているのは小野莉奈です。
本作の舞台版でも同役を演じている彼女。
今後の期待が楽しみですな。
そして同じく演劇部田宮役を演じているのは西本まりん。
もちろん彼女も舞台版で同じ役を演じています。
こちらもなかなか将来性のある俳優さんです。
(というか知っている人が今作でも一人もいなかった汗)
主人公4人のうちの三人目。
もと野球部でみんなに野球のルールを解説する藤野を演じているのは平井亜門。
いや~、最近の若い子はマジでわからない。
個人的には好きな顔です(なんの話?)。
主人公4人目はがり勉で友達のいない宮下役の中村守里。
アイドルのようです(すいません、全く存じあげずに汗)。
そして、熱血教師の厚木先生を演じるのは目次立樹さん。
演劇で活躍されている方です。
厚木先生ほど物語の序盤で暑苦しい役で出てきたにも関わらず最終的には印象ががらりと変わった役はなかなかみてないと思います。
ということでほとんど知らない俳優さんたちでした(笑)。
それでは物語をいかに面白く見せるかということにこだわった作りだった本編を書いていきたいと思います。
この映画がおすすめ出来る人は
この映画をおすすめ出来る人は下記になります。
・なんかみんなで何か一つのことに夢中になって
一体感を感じるのが好きな人
・学校時代にスクールカーストの下位にいた人
・伏線をキレイに回収している映画を見たい人
逆にこんな人にはおすすめしません。
・スクールカースト上位の人
・予算をつぎ込んでいない映画が嫌いな人
・野球が嫌いな人
こんなところですかね。
では実際に中身について書いていきます。
教室のはしの方にいた僕としては共感しまくりなんですけど
この映画は学生時代に教室のはしの方にいた人ほど共感できる映画になっています。
ていうか僕がそうでした。
物語の舞台は甲子園球場(実際の甲子園では撮影してないけどwww)。
夏の甲子園に出場を果たした埼玉の公立高校に通う生徒たちが、野球部の応援をアルプススタンドのはしの方からかったるそうに野球部を応援しているところから物語が始まります。
もともと野球に興味のない生徒たち。
そんな彼らから出てくるのは愚痴ばかり。
暑い。
帰りたい。
なんで野球部だけ全員で応援しなきゃいけないの?
なめてんの?
ていうか、野球部ってだけでなんであんなに偉そうなの?
ていうかあの先生まじでうざいんだけど。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
めちゃくちゃ分かるわ!!!
僕が通っていた学校は別に甲子園に出場しなくても県大会の試合ですら全校生徒全員で参加させられたのを今でも覚えています。
そん時は、正直授業さぼれてラッキーという気持ちとくそ暑いのになんで野球部だけ応援しなければあかんの?
とか思ってたなあ、とこの映画を観て思い出させられました。
ただし映画みたいに別にスタンドの端っこに座っていたわけではないですが笑。
こんな感じでこの映画は当時決してクラスの中心でわいわいやっていなかった人にとっては、
それ分かる、分かる!!
という場面の連続なんですよね。
凄く共感できるんですよ。
そんな昔の自分を懐かしむ機会をこの映画は与えてくれます。
地味に張っている伏線がどんどん回収されていき新しい気付きが次々と得られる快感を味わえる
この映画の特徴としてカメラはすべてスタンド側に向けられています。
だから一回も選手がプレーしているところが出できません。
なので観ている方は音と吹奏楽の音楽とスタンドで応援している安田たちの台詞でしか試合展開を予想するしかないんですよ。
これがまた、観ている方の妄想を掻き立てるんですよね。
そして実際にプレーしている人たちに関しても、スタンド側で応援している安田たちの台詞からしか情報を得ることが出来ません。
そして野球を見ながらみんな話しているので、話題の中心が野球部のエースでプロのスカウトに目をつけられている園田だったりずっと補欠だったけど常に練習を頑張っている矢野とかになってしまいます。
とにかく会話の話題の8割は野球についてです。
しかし彼らは試合に出ていたりベンチに座っていたりするので実際に画面上には一切出てきません。
まさに桐島、部活やめるってよで桐島についてみんなが話題にしているのに当の桐島が全く出てこない構図にすごく似ているんですよね。
しかもその画面に出てこない彼らについて言及している台詞が伏線になっており後々回収されていきます。
あれ?あのセリフも伏線だったの?
って感じです。
そしてその言葉の点と点がどんどんつながっていき線になっていきます。
そしてグラウンドで戦っている野球部を含めて登場人物たちの人間関係が分かったときに何か靄から脱出したような達成感を味わうことが出来ます。
映画終盤のミスリードもよかったです。
プロローグで甲子園で負けてしまったけど、なんか一体感が得られてそれぞれの悩みを解決?というか吹っ切れた主人公4人が卒業して久しぶりにプロになった同級生の試合を見に来るシーンがあります。
そこで僕は最初、園田がそのままプロになったのでその試合を見に来たのかと思ったのですが・・・・。
ここでも選手の映像は一切映らないので、観客は台詞から予想するしかありません。
そういうスタンド側しか移さないという前提条件をこれでもかと使っている作品でした。
最後のみんなで一体となって応援している姿にも共感してしまった
僕がこの映画に共感した場面がもう一つあります。
最後に試合に熱中してみんなで応援するシーンです。
これは、9回の裏にツーアウト満塁で今までベンチだった矢野が代打か何かでバッターとして登場した場面になります(ここはあんまり覚えてないです、すいません)。
まあいきなりこの場面が出てきたらそんなに盛り上がらないのですが、ここまで矢野がどんな奴か(野球が下手でバッティングのフォームがおかしいけど練習はめちゃくちゃしてる)とかいろいろな人がたくさんの苦労をしてきた過程があってこそのあの場面なので応援せざるを得ないんですよね。
というかあの場面なら希望を抱かざるを得ない。
だから応援したくなるんでしょうね。
これも、僕が高校時代に県大会で応援したいたときに最初は全く応援やる気なかったんですが、今回の映画みたいに一発で逆転できるみたいな展開になったときにすごく応援したくなったし、めっちゃ応援したのを覚えています。
まあげんきんなやつですが(笑)。
今回、
主人公たちもいろいろ悩みを抱えていて希望を持つことをためらうようになってしまっていたのが甲子園の試合を通して希望を持てるようになる、その過程を描いた物語
というのがこの映画の本質です。
とまあなんかいろいろ学生時代の荒んでいた時代を思い出してしまいましたが、そういう人ほどこの映画はハマるのではないかと思います。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレするほどでもないけど】グレース・オブ・ゴッド 告発の時は人物描写が非常に丁寧だったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は、グレース・オブ・ゴッド 告発の時です。
ん?
何その映画?
って思う方も多いと思います。
かく言う僕も観に行く直前までこんな映画があるということを知りませんでした。
コロナの影響で話題作の公開が延期になり、なんか面白い映画ないかなあと探していたら見つけたのが今作です。
インディペンデント系の映画はあまり見る機会がなかったのですが、今作は当たりでした。
ということで早速書いていこうと思います。
グレース・オブ・ゴッド 告発の時ってどんな映画?
今作のあらすじは下記になります。
妻子と共に、平穏な日々を送っていたアレクサンドル。しかし、彼は決して消えない傷を抱え続けていた。実は、彼は幼少の頃、プレナという神父から性的虐待を受けていたのだ。そして、ある時、未だにプレナが子供達に聖書を教えていることをアレクサンドルは知る。自分と同じような被害者を出さないためにも、彼は自らのトラウマと向き合い、プレナ神父を告発する決意を固める。活動を続けていく中で、アレクサンドルは自分と同じような経験をしてきた人間が多くいることを知る。そして、とうとう教会側はプレナの悪事を認めた。しかし、なんと、教会はそのことをスルーしようとしたのだ。さらには、事実を知った現家族とも少しずつ溝ができていき…?
引用
このグレース・オブ・ゴッドという映画の製作はフランスになります。
えっ?
フランス?
やべえ、知っている俳優いないかも。
と思って調べたら全く知っている俳優がいない(汗)。
まあとりあえず主人公を演じている俳優メルビル・プポーを紹介。
フランス生まれの結構ベテランの俳優です。
彼が幼少期に神父から受けた性的虐待を告発することから物語は始まります。
そして、アレクサンドルの告発に感化されて被害者の会を設立する
フランソワ役にドゥニ・メノーシェ。
クエンティン・タランティーノ監督のイングロリアス・バスターズに出演しています。
このフランソワの人物像に関してもかなり深堀されて描かれています。
そしてもう一人の映画のメインとして描かれる被害者エマニュエル役にスワン・アルローが演じています。
この俳優もこの映画で初めて知りました。
彼もなかなかいい演技を見せてくれます。
う~ん、
出演者の紹介はこれが限界!!
まあ、全然知らない俳優さんたちばかりが出ているのでもう本編の感想にいっちゃいます。(たいして知らなくて申し訳ない汗)
この映画をおすすめ出来る人は?
この映画をおすすめ出来る人は下記になります。
・丁寧に人間の心情を描いた映画を観て心を揺さぶられたい人
・静かな映画を見たい人
フランス映画って静かで退屈な映画が多いというイメージがあるんですが、この映画なら普通に人に勧められます。
えっ?フランス映画でもこんなに面白いの?
そうなんです。
これまで僕の中でのフランス映画は全く面白くないんでしょってイメージでした。
なんか物静かですぐに眠くなるんかなあと思っていたんですよ。
ところがどっこい。
今作に関していうと全くその印象は当てはまりませんでした。
まずこの映画は神父が子供たちを性的に虐待をしていたというなかなかショッキングな題材を扱っています。
そして、そのショッキングな出来事を通して各登場人物の心の機微を非常の丁寧に描かれています。
主人公のアレクサンドルはエリートサラリーマンで、妻子にも恵まれて幸せな家庭を築いています。
そんな彼は信心深いクリスチャンで幼少期から教会に通っていたりボーイスカウト活動に勤しんでいました。
しかし、その活動の中でみんなから信頼の厚いプレナという神父から性的虐待を受けていたという説明があります。
正直そこら辺はめちゃくちゃ眠い(笑)。
超単調な状況説明とフランス語の心地よさが僕を眠りの世界へといざなってくれます。
しかしそんな眠いテンションもアレクサンドルが、自分に性的虐待を行ったブレナ牧師と大人になってから再び対峙するところから物語のスピードが急激に上がります。
自分の非を認める神父。
しかしそこに謝罪はなく、自分も特殊な性癖を持ち欲望を抑えられない被害者であるというよく映画で出てくるクソ野郎的な発言をします。
そして彼は現在でも教会で子供たちに接している。
これに関して頭にきたアレクサンドルがブレナ牧師を告発する決意を固めます。
もちろん告発をすると決めるまでにはいろいろな葛藤も丁寧に描かれています。
告発をすれば当時の嫌な思い出をすべて思い出さなければなりませんし、今は守るべき家族もいます。
そんな中でアレクサンドルは自分が告発すべきか悩みます。
この映画のいいところは話を進めるにあたって勢いはあるのですが、決して勢い任せにせず登場人物の心情を丁寧に描いているところです。
実際に虐待を受けたのは20年以上も前のことでなぜ今ごろそんな話題を蒸し返すのか、過去を忘れて家族と幸せに暮らしたらいいのではアレクサンドルは自問自答します。
その過程をちゃんと描いているのがよかったです。
最終的には家族の応援、そして新たにブレナの被害者を出さないためにも告発を決意します。
このように人物の心情の変化とその過程をしっかり描き、物語を進めているところに非常に好感を持ちました。
声を上げる愉快な仲間たちと活動がどんどん大きくなっていく様は観ていて気持ちがいい
告発を決めたアレクサンドルは、ほかにも被害を受けていた人がいることを知ります。
そして警察を通じて彼らにも聞き取り調査が始まります。
そんな被害者に一人にフランソワがいます。
このフランソワが動き始めたらどんどん物語が進む、進む(笑)。
彼も過去に性的な虐待をブレナから受けており、警察から被害者の一人が告発をしたことを聞きます。
そして自分も告発することを決意し、そして被害者の会を設立した後に記者会見まで開いてしまいます(笑)。
何て行動力!!
しかしこのフランソワも家族との確執や他の被害者との考え方の違いでいろいろ衝突したりします。
特に家族との確執が丁寧に描かれているのがすごく映画に感情移入しやすくしてくれます。
フランソワには兄さんがいるのですがフランソワは兄が被害者の会の活動に非協力的なことをクリスマスの家族とのディナーの席で咎めます。
被害者の会の支援金として10ユーロを看破してくださいというのをSNSに投稿した際に兄さんからだけ応答がなかったためです。
しかしそこでお兄さんが今まで溜まっていた鬱憤が爆発します。
お前が性虐待にあったせいで父親も母親も話題の中心はいつもフランソワで自分はいつもないがしろだ、という嫉妬や不満を持っていたんですね、
その不満や苛立ちがクリスマスディナーの時に噴出してしまうんですね。
何回もいいますがここら辺の確執の描き方が非常に丁寧で登場人物の感情を僕たち観る側もトレースしやすいんですよね。
それがこの映画の一番いいところだと思います。
その後、この兄弟は和解します。
というのもこの兄弟の父親が数日たって兄さんから預かってきた10ユーロを渡す場面が描かれるからです。
こういう、喧嘩した二人が照れ臭いからか面と向かって仲直りしないけど和解したんだなってわからせてくれる表現が僕は好きでした。
そしてそんなこんなで被害者の会はどんどん人数が多くなり記者会見とかも開いてどんどん大きくなっていきます。
そこら辺のスピード感や教会側のひどい対応を見せられるので応援したくなってくるし、悪を倒すというカタルシスも得ることが出来る作風になっています。
エマニュエルが一番味が出ててよかった
一番プレナの被害者の中で味が出ていたのがエマニュエルです。
エマニュエルは前に紹介したアレクサンドルやフランソワと違い、経済的に貧しい環境で生活しています。
しかも、なぜか癲癇持ちという癖のある役どころで一番僕は好きでした。
しかも普通にバイクに乗っているのでいつか事故るのではないかとひやひやしながら観ていました(まあ結局事故らなかったんですが)。
そんな彼もプレナに虐待を受けてそれに苦しんでおりそれがいびつな性格につながっています。
プレナのせいで自分の性器が変形してしまったといって弁護士に画像を見せるくらいですからね。
とはいっても彼は誰かを傷つけたりはせずに他の人の傷をいやしたりもでき多様な顔を見せてくれます。
映画の終盤らへんで、アレクサンドル夫妻とフランソワ夫妻とエマニュエルがホームパーティをしていた時にたまたまアレクサンドルの妻とエマニュエルが二人きりになるシーンがあります。
そこでアレクサンドルの妻は、自分も小さい時に近所の信頼していたお兄さんから性的虐待を受けていたことをエマニュエルに告白し夫の辛さが分かるから応援していると告げます。
それをだまって受けれるエマニュエルの人間としてのやさしさとアレクサンドルの妻の辛い過去を聞いておっさんである私は、思わず泣いてしまいました。
このシーンが私の中では本作で一番良かったです。
そして最終的にはプレナと教会側でプレナの行為を知っていながら隠蔽していた関係者が実刑判決を受けたというテロップが出て作品は終わりましたが被害者の心の傷はまだ一生癒えないということを印象付けられるラストでした。
ということでいろいろ書いてきましたが、今作は僕のフランス映画の印象とは全く異なる作品でした。
フランス映画でも寝ない作品がありました(笑)。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレ注意】コンフィデンスマンJPプリンセス編は関水渚がすごく広瀬すずに見える映画だったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回はコンフィデンスマンJPの劇場版第2作プリンセス編。
特に主演の長澤まさみはMotherが公開されてからまだ間もないというのにもう本作が公開され今ノリに乗っています。
そんな長澤まさみを筆頭に、いろいろ世間をお騒がせした東出昌大や名俳優の小日向文世などバラエティーに富んだ面子が奏でるコンゲームはどんな出来になっているのか。
早速書いていきます。
コンフィデンスマンJPプリンセス編ってどんな映画?
それではコンフィデンスマンJPプリンセス編の概要を簡単におさらいしていきます。
マレーシアにある伝説の島ランカウイ島。世界有数の大富豪、フウ家の当主であるレイモンド・フウが亡くなった。彼が残した遺産は、10兆円にも上ると言われていた。レイモンドの子供であるブリジット、クリストファー、アンドリューは遺産を狙って熾烈な争いを繰り広げた。そんな中、執事のトニーが相続人を発表した。それは、隠し子の「ミシェル・フウ」だった。
ミシェルのことは誰も知らず、顔さえ分からない状態だった。世界中にいる詐欺師達は10兆円を狙いランカウイ島に集まった。そこには、天才恋愛詐欺師のジェシーや詐欺師のスタアの姿もあった。信用詐欺師のダー子、ボクちゃん、リチャードも10兆円を手に入れようと、フウ家に潜入する。果たして、10兆円を手にするのは誰なのか!?
今回は10兆円の資産を狙っていろいろな詐欺師たちが集まる今作ですが、その主役ダー子を演じるのはもちろん長澤まさみ。
デビュー当時は清純派女優で売っていた彼女ですが、近年ではモテキやMotherなど多様な役を演じて女優としての幅を広げています。
個人的にはセカチューから彼女を観てきたのでなんか大人になったなあとしみじみ感じております(なんかおっさん感がすごいですが笑)。
ダー子の相方であり主人公の一人であるボクちゃんを演じているのは東出昌大です。
なんかプライベートではいろいろあったみたいですが、ちゃんとボクちゃんを演じてくれているのでしょうかね。
そして、百戦錬磨のコンフィデンスマンでありダー子やボクちゃんと共にお金をだまし取りまくっているリチャード役は小日向文世が演じています。
まあ名脇役なんで出演している映画の数もかなり多く、それこそHEROだとかマスカレードホテルとかAlwaysなんかに出演されているので、皆さん絶対にどこかで一度は観ていると思います。
この顔見ると安心するんですよね!
そして、この映画の影の主人公でありサブタイトルにもなっているプリンセス編のプリンセスを演じているのが関水渚になります。
映画を見てる間、ずっと広瀬すずに似てるなあと思ってみてました。
もう区別がつきません(発言がおっさん)。
その他にも豪華キャストがぞろぞろと登場します。
主人公ダー子の宿敵であるやくざを演じるのは江口洋介。
相変わらず渋いですね。
主役3人以外にもさまざまな詐欺師が登場します。
まずはハニートラップの達人を演じる広末涼子。
なんかすごくきれいなお姉さんに成長しましたね。
こちらもハニートラップの達人。
今は亡き三浦春馬です。
いい俳優を失ったものです。
さらにダー子の師匠役には竹内結子。
まあ彼女に関してはこの作品についてのコメントは特にないですね(笑)。
そのぐらい印象が薄かったです(なんで紹介したんだ!!)。
他にも北大路欣也や柴田恭兵、ビビアン・スー、前田敦子、濱田岳、石黒賢、デヴィ夫人なども出演しています。
もう多すぎるので以下割愛です(てきとう(笑))。
てかビビアン・スーってまじで久しぶりにみたわ。
ということで鑑賞後の感想をネタバレありで書いていきます!
豪華キャストによるお祭り映画
まあ端的に言っちゃうとこれなんですよね。
コロナウイルスを吹っ飛ばせ的な、雰囲気でどんちゃん騒ぎしまくるお祭り映画に仕上がっています。
またこれでもかというほど、豪華ゲストが出演しています。
なんといってもデヴィ夫人まで出てくるんですからね。
マジでそこデヴィ夫人要素いる!?って感じてしまうほど無理やり押し込んでいます。
またこれまでテレビシリーズや前作の映画で登場してきたキャストもふんだんに詰め込んでいます。
まあ、そんな感じの映画になっているのであんまり考えずにわいわいしているのを観たい人にはお勧めです。
ただ、テンションが高い映画や安っぽい演出が嫌いな人にはおすすめしません。
この映画のメッセージ性はすごくよかった
「本物も偽物もない、信じればそれが真実」
これがその映画の主題になっています。
そもそもこの映画は全く身寄りのない女の子が大富豪の隠し子のふりをして、大金持ちの家族の中に紛れ込み資産を手に入れようとする、というのが本筋です。
その身寄りのない子こっくりを演じているのが関水渚です。
もう30過ぎのおっさんからしてみたら広瀬すずと全く見分けがつきません(笑)。
そんな彼女が長澤まさみ演じるダー子にそそのかされて、亡くなった大富豪レイモンド・フウの隠し子ミッシェル・フウとして屋敷に潜入し遺産を狙います。
しかもダー子はミシェルの母親でレイモンドとかつて愛し合った仲と嘘を言ってこっくりと一緒にフウ家に潜入することに成功します。
そんな中で、大富豪の本当の兄弟たちにいじめられながらも大富豪の家督を継ぐために座学や礼儀作法、テニスなどのスポーツを学んでいきます。
そしてその過程で本当の子供たちが本当は自分のやりたいことがあるのにフウ家という看板が彼らの本心の足かせになり本当にやりたいことをやれていないという事実が分かってきます。
その時点ではダー子はフウ一族の家宝を盗んでこっくりと一緒に逃げるつもりでした。
そんな中、こっくりがフウ一族の家督を継ぐことを祝うパーティの場でフウ一族に恨みを持つ男が爆弾をもって乱入してきます。
そこでこっくりは本当のレイモンド・フウの子供たち以上にフウ一族の名前に恥じない振る舞いをしてみせ爆弾男の説得に成功します。
まあ、自分がフウ家の人間だと信じ込みすぎてそれが行動にも現れた結果です。
そしてその姿を見たダー子は、こっくりと脱出することをあきらめて彼女にフウ家として生きることを促します。
そして不覚にもそこで泣いてしまった!!
やっぱり年をとって涙腺が緩くなっているんでしょうかね。
というのも、そこまでの過程でこっくりがフウ家にふさわしい人になろうと頑張ったり彼女の人を思いやる優しい心がにじみ出ているシーンがたくさんありすごく感情移入をしてしまったからです。
こういう頑張れば出生は関係がなく何者にでもなれるというポジティブかつリベラルな考えも非常に良かったです。
しかしコロナで暗い話題しかない今だからこそ、こういう明るい映画が刺さったのかもしれません。
まあこれが違う時期だったら、この映画もワンオブゼムで終わっていたでしょうね。
伏線とかがすごく見え透いている感じが非常に残念
この映画は基本的に人をだます過程を描いているので序盤から随所に伏線を張っています。
普通伏線は最終的に回収されて、ああこういうことだったのかとなるんですがこの映画に関しては大体の伏線が見え透いていて(いい意味でいえばわかりやすくて)展開が読めるんですよね。
僕の個人的な意見としては、その伏線が何を意味するのかその時は全く分からないけど後になってそういうことかって驚かされるのが一番いい伏線の回収の仕方だと思っています。
しかし、今作ではこういう展開に絶対になるだろうって容易に予想できる分かりやすい伏線を張って、そしてその予想通りに展開していきます。
というか前作でも見たような既視感があるパターンしか出てきません。
冒頭で、遠い昔にフウ一族にお店をつぶされたおっさんが復讐を誓う場面を見たときはあとで絶対に殺しに来るだろうなっていうのが分かりましたし、着ぐるみを着た殺し屋にダー子とジェシーとぼくちゃんが殺された時も絶対に殺し屋の中身が入れ替わっていて全員死んだふりをしてるんだろうなっていう顛末が予測できましたしね。
(前作の映画でもこれと全く同じパターンの場面があったはず・・・・)
もちろん、展開が予想出来ても面白いなって思うときもあります。
こういう展開に絶対なるだろうなって予想しておいて、予想通りになったときにやった!!当たったぜ!!とカタルシスを感じることが出来れば面白いと思うことが出来ます。
しかし、今作ではそれがなかった...。
理由として映画の雰囲気が軽いので絶対にバットエンドにはならないだろうなっていうのがわかったのと、前作と展開がほとんど一緒だったという点が挙げられます。
そこはもう少し捻った違うパターンを見たかったです。
まあフジテレビ制作の映画でそこまで求めるのも酷かもしれませんが(笑)。
まあ色々書いてきましたが、そんなに考えずに純粋に映画を楽しみたい人にはおすすめです。
ということで今回はここまで!!
ではでは!!
【ネタバレありで】劇場は松岡茉優が非常によかったんですが、なんか綺麗すぎて現実味が湧かなかったよ~
どうも、しがないサラリーマンのよしくんです。
今回は映画「劇場」です。
お笑い芸人の又吉が書いた原作を映画化した作品になります。
もう又吉は売れっ子作家の仲間入りですね。
本を出したら絶対に映像化しますからね。
そして今作は劇場公開と同時にアマゾンプライムでも配信を開始するという神対応。
僕が住んでいるところは夜しか劇場公開をやっていないので助かりました。
ありがとう!!アマゾンプライム!!
では早速書いていきます。
劇場ってどんな映画?
ではまずは劇場のあらすじです。
永田は演劇の世界で成功することを夢見る青年だった。中学校の同級生である野原と劇団「おろか」を立ち上げ、演出と脚本を担当していた。だが、客が集まらず、運営は上手くいっていなかった。劇団員達との口論も絶えず、次第に追い込まれていく。
そんなある日、永田は自分と同じスニーカーを履いているとの理由で女性に声をかけた。その女性は沙希という名で、女優を夢見る学生だった。沙希は永田の才能を信じ、彼を支えるようになった。孤独だった永田の心は、沙希の存在に救われていく。
永田は執筆活動を頑張るが、金が底をつき借金が膨らんでいってしまう。永田は苦しい生活に苛立ち、不安や怒りを沙希にぶつけるようになった。いつしか二人の関係に、溝が生まれていた。
今作で主人公の永田を演じているのは山崎賢人です。
出演作としてはキングダムとかありますが、あのときはぶっ飛んでいた主人公を演じていました。
今回はどんな演技を見せてくれるのでしょうか。
そして本作のヒロイン役沙希を松岡茉優が演じています。
ちはやふるや万引き家族、蜜蜂と遠雷などでは結構物静かな役が多かった彼女ですが今作でも物静かな女性の役をするみたいですね。
今作はほとんどこの二人を中心に物語が進んでいきます。
ということで早速書いていきます。
この映画をおすすめ出来る人は
この映画をおすすめできるのは、
・松岡茉優のファンの人
・昔は俺もミュージシャンや作家になりたくてやんちゃしてたなあって人
・ダメンズを観るのが好きない人
一方おすすめできないのは、
・ダメンズを観るとイライラしてくる人(僕も)
・静かな映画が嫌いな人
ぐらいですかね。
山崎賢人のダメ男はなかなか新鮮でよかった
今作は売れない作家志望の永田とそれを菩薩のような心で包み込もうとする沙希の恋愛模様を描いた作品です。
この主人公の永田ってやつがまた絵にかいたようなダメ男なんですよ。
全然作家の才能もないくせに、変にプライドが高いから現実を受けいられなくて人を不快にすることばかりを言ってしまいます。
しかもお金もないから沙希の家に転がり込んでいるくせに、生活費を渡す素振りも見せません。
挙句の果てには沙希が朝から晩までバイトしてお金を稼いでいるのに、自分は何もせずに夕方に起きてぶらついて上から目線で沙希にものをいう。
結構、観ててイラつきましたね(笑)。
沙希に何回、さっさと別れてしまえって心の中で叫んだことか(笑)。
可愛い茉優ちゃんに何てことすんねん!!
おじさんまじで起こるで!!ってね(笑)。
まあここまでいい感じのクズさを演出できた山崎賢人の演技はなかなかのものです。
前に観た出演作がキングダムでは、めちゃくちゃ元気な役をやるイメージがついていたので今作とのギャップがすごいです。
なんか無精ひげもはやしちゃってね。
まあそんな永田を受け止める沙希にも異変が出てきます。
松岡茉優が壊れていく姿にあまり入り込むことができなかった
そんな身勝手な永田に振り回されて沙希もどんどん精神的に擦り減ってきます。
ある日、永田は昔の知り合いから沙希がバイトしている居酒屋によく行っているという話を聞きます。
そして沙希がバイト先で永田の話をしていることを聞きます。
沙希はすごく楽しそうに話をするが、それを聞いたみんなは最悪の彼氏じゃんと思って聞いていたらしい。
それを聞いた永田は、沙希にめっちゃ怒るんですよね。
俺のことを馬鹿にしているのかってね。
ここら辺が変にプライドの高い人のめんどくさいところなんですよね。
僕も学生のときにこういう時期がありましたわ。
自分でも才能がないことが分かっているから、恋人とか家族に自分がいないところで自分のことを言われると自分がバカにされているって変な被害妄想を抱くんですよね。
でもプライドが高いから才能がないことを認めたくないし、他人に触れられたくもない。
いや~、あの時のことを思い出すと本当に子供でしたね。
だから永田のことを観ていてイラついたのかもしれません。
そんな生活が続いていくうちに本人は、菩薩のような心で永田に接していても体がついていかなくなります。
そしてお酒を飲み泥酔しなければ、夜眠れなくなるまで追い込まれてしまいます。
もう早く別れてしまえって感じなんですよね。
映画の最初の方ではたくさんの笑顔であふれていたのに、どんどん生気を失っていく過程はなかなか心にくることがありました。
本当に松岡茉優はすごい女優です。
ただなんか弱っていっても松岡茉優のビジュアルが全然変わらないんですよね。
演技はすごいんだけどなんかぱっと見、何にも変化がないからリアリティがないなと感じてしまったんですよね。
髪のさらさら感とか全く変わってないし(笑)。
どんどん追い込まれていく女性といえば最近見た透明人間のエリザベス・モスを思い出します。彼女の方が目の下にくままで作って髪もぼさぼさになりながら追い詰められた女性を演じており、それに比べるとなんか緊張感がなかったなと不満を感じました。
ただ松岡茉優ファンの人にとってはいろいろな松岡茉優の表情が観れるのでおすすめです。
まだ永田に良識があってよかった
沙希の体調が悪くなってから、永田の沙希に対する態度が優しくなりいろいろ沙希に気を遣うようになるのですが時はすでに遅し。
結局、沙希は故郷の青森に帰ることになり、実家に帰ってからは体調がよくなります。
その場面のナレーションで永田が沙希は僕から解放されることで体調がよくなったと語っていました。
まあ永田は、自分が沙希を苦しめていたことを自覚していただけまだ救いがあると思いました。
原作を読んでいなかったので最後は胸糞な終わり方するんじゃないかと思ってドキドキしていたのですが、まだ永田に良識が残っていてよかったです。
結局、最後は沙希が東京の部屋に残した荷物を取りに来た時に二人で片づけをすることになります。そのときの二人で昔やった演劇の台本が出てきて、懐かしいねとか言いながら二人で声に出して読み返します。
その頃の楽しい思い出を二人で思い出していたのですが、途中で永田が台本にない台詞を話始めます。
いままでごめんね、とかすごく感謝しているなどです。
そこで実は、その場面は永田が作った演劇の一シーンであり沙希は客席でその劇を観ているということが明らかになります。
たぶん本当に起こったことを後で永田が演劇にしたのでしょう。
最後は永田が二人で昔作った猿のお面をかぶって沙希を笑わそうとして、観客席に座っていた沙希が笑顔になるところで物語が終わります。
ああ、なんか少しだけ救いのある物語でよかった!!!
その後、二人がどうなるかは描かれないので最終的にどういう人生を過ごしていくのかは分かりませんが二人の恋が全く無意味なものではなく二人の人間形成に大きな影響を与えてくれているみたいですごくホットしました。
個人的には胸糞な映画も好きなのですが、なんかこの映画に関しては登場人物たちに救われてほしいと願ってしまいましたね。
自分も若いころ、彼らみたいな時期があったからですかね。
やっぱり若いっていいな!!(おっさんやあ…)
とまあいろいろ書いてきましがた今回はこの辺で!!!
ではでは!!